キクイモとの出会い
お話は小学生の時にさかのぼります。
秋になると広い空き地に、ヒマワリのようだけどヒマワリよりも小さい花がたくさん咲いていたのです。
その黄色の密集具合がとても気に入ってしまい、身近にあったら綺麗だなぁと思って、図鑑で名前を調べたところ「キクイモ(菊芋)」でした。
花の姿と茎葉の様子から「芋?」と思いましたが、根(根茎)が芋のように食用になるとのことでした。当時の小学生が思う芋の姿形とは似つかず、ショウガに似ているなと感じていました。
そしてその空き地が宅地造成で掘り返されている時に数個の根茎をいただいて、近所の公園の隅に植えてみたのでした。
植え方は、ただ穴を掘って埋めて土を戻しただけ。土の部分の範囲はおおよそ2m四方と狭い範囲。
これがその年に高さ2mほどに成長して花を咲かせたのです。
冬になって枯れたら見た目が良くなかったので、根元から上を切断して処分し来年に備えました。
翌年、再び芽が出てきたのですが、なんと前年の数十倍(それ以上?)も出てきたのです。そう、地下で増えた根茎の数だけ芽が出てきたのです。
すごい成長だなぁと育つのを見守っていたら、ある日「??」となりました。
キクイモが全く無くなっていたのです。
見ると土が掘り返されて、根茎ごと綺麗さっぱりと取り去られていたのです。
子供心にこれは盗まれたのではなくて、あまりに茂ってきたので公園の管理者が除去したのだなと。
以上は昭和後期頃のお話でした。
再びキクイモを植えてしまった
それから数十年後、農産物直売所で手に入れたキクイモを庭に植えたところ、またどんどんと増えてしまい、高さは2mほどにもなりました。
これが家人には不評だったので、根茎を掘り上げて廃棄したのですが、根茎が地下で残ってしまうのです。そしてそこから翌年また芽が出て成長してくるのですが、掘り上げるのが面倒なので、根元から切断してやり過ごしました。
そうしても少しですがまた育ち、放置するので冬に枯れてまた春に出てくるという繰り返しです。
それがいまも続いています。
キクイモを畑へ移植してしまった
畑を借りて耕作するようになってから、庭のキクイモを少しだけ畑の土手の電柱脇に植えてしまったのです。
あの黄色い花が咲く景色が好きなんですね。
しかしこれがやはり大きく成長して収拾がつかない事態に。支柱で茎が倒れないようにしてみたものの、「邪魔」扱いになってしまい結局は根茎からの除去となりました。
翌年は残った根茎からいくらか芽が出てきたのですが、これは完全除去となり現在は全く出てきていません。
植える場所には注意が必要です。
その後は、血糖値の上昇を抑える効果があるキクイモを農産物直売所で見かけると必ず購入して、植え付けずに食用としていました。薬効からの特別扱いで買ったわけではなく野菜感覚ですね。
血糖値が上昇中
昨年秋の健康診断での血糖値が生れて初めて要注意となりました。薬を服用するまではいかない経過観察です。
これはよろしくないとのことで、キクイモを栽培して増やし、食用にしようと考えました。
そうして農産物直売所を訪れる度にキクイモを探しましたが、キクイモはなかなか売っていないのです。
キクイモが最近人気なのですぐに売り切れてしまうのか?出荷量が少ないのか?
そして今月、埼玉県行田市の「古代蓮の里」の売店で地元産のものを1袋だけ手に入れたのです。本日最後の1袋って感じで残ってくれていました。
食用なので洗浄してありますが、植え付けてもまぁなんとかなるだろうと。
キクイモの植え付け
春、霜が降りなくなるまで植え付けを待とうかと思っていましたが、キクイモは洗浄済みなので、あまり保存が効かないかもしれないと思い、植え付けてしまうことにしました。
さて、植え付ける場所を選びます。
隣地に迷惑を掛けないのが第一。
背高く1.5~2.5m、葉をやや密にして育つことから、周囲の作物が日陰になってしまうのでそれを良く考えて。
決めました。前の耕作者が残していったウドの東側です。ウドも大きくなるから負けないでしょう。西側には半日陰を好むショウガを植えれば良いでしょう。
キクイモの植え付け方法(独自)
土作りは2か月前にケイフン・米ヌカ・苦土石灰で済ませてあります。
キクイモは荒れ地にでも育つほどなので、15cmほどの深さに掘ったら元肥をしないで種芋を直置きにしました。
種芋と種芋の間隔は広めに40cmほどとり、土を埋め戻して低めの畝を作っておしまいです。
追肥は必要ないかもしれませんが、初夏ごろに高さ30cmほどに育ったら追肥を予定しています。
ちなみに、キクイモは土の養分をどんどん吸収することもあり、連作は不向きとされています。来年は天地返しをして土作りをし直し、同じ場所で栽培してみようかと思っています。
追記:2019年3月
キクイモの収穫の様子をYouTubeで公開しました。
管理者 : Masa