2017年1月7日土曜日

イチゴの植え替え6

最後のエリアの続き

イチゴエリア
今回はこのイチゴエリア

ハマスゲについて

ハマスゲだらけのエリアに突入してしまいました。冬は地上部が枯れているのでその存在があまり分かりません。数年前の植え替え時にハマスゲの除去が甘かったせいでしょう。
ハマスゲは地下部の根茎(ゆがんだラグビーボール状)があるため、普通の雑草抜きと同様に除去出来ず、掘らなくてはなりません。そうすると野菜の根を痛めてしまうので、仕方なく地上部の葉だけ引っ張って取ることになります。見た目は除草出来ていますが、最盛期には数日で再び地下部の根茎から芽が出てきます。だから植え替え時は除去する絶好の機会なのです。
11月のハマスゲ。まだ葉があります。
11月撮影のハマスゲ。まだ葉があります。 

葉が枯れたハマスゲ
今回のハマスゲ。葉が枯れています。

ハマスゲの根は根茎付近では短く細かいのですが、根茎と根茎を繋ぐ根は長くピンッとしているので、土から目立って出ているので比較的見つけ易いです。掘った後に埋める時は、土を少しずつ足で均しながらやると、取り損ねたハマスゲの根がピンッと出ているのが見えるのでそこで拾い上げます。これがある度に「あぁ、取り漏れが一つ減って良かったぁ。」と思います。
ハマスゲはカヤツリグサ科ということで、やはりカヤツリグサに似ています。地味な花が咲きますが、花というより葉と茎とは違う何かという感じです。このモジャモジャブツブツっとした黄土色の粒の細長い集まりの花が咲くことも似ています。畑にカヤツリグサがたまに生えていますが、除草の時には土に浅く張った根が気持ちよく抜けます。これが大きな違いですね。


ハマスゲは漢方薬

ところで、ハマスゲは漢方薬になります。生薬名は香附子(こうぶし)で、東アジアと東南アジアの数か国から輸入されているとのことです。なお、香附子単体では用いないで漢方処方に加えて用いるとのことです。以下引用ですが、括弧書きの平仮名は原文では括弧無しでルビです。

浜の菅(すげ)という意のように、海浜砂地や河川敷などに群生している。「和漢三才図会」(1713)に「古くは全草を莎草(さそう)と呼んで薬用に供したが、今はその根を単に香附子(こうぶし)と名付けて、これを用いるようになったので、以前莎草と呼んでいたころのことを知らない人がいる」と寺島良安が述べている。「本草綱目」(1590)では莎草香附子となって、その説明には寺島良安がそのまま引用したのだろうと思われる原文がある。(株式会社主婦の友社 1978, p.77)

※寺島良安は江戸時代中期の医者です。
さて、イチゴに戻って。ここの畝は植え替えてから年月が経っているため、古株から分かれていった株が多く付いていて大株に育っていました。大株自体は古いものが主体なので植え替えには使用しませんでしたが、実験的に古株から分かれた株を切り離したものをいくつか植えてみました。また、ランナーから延びた子株は雑草が多かった影響で、子株の根の張りが少なくて植え替えに向くものが少なかったです。
イチゴの古株
長さ約1m、幅約30cmの畝を整理するとこれだけ古株が出ます。

もう花が咲いて実がなり始めているものがありました。
露地栽培では早すぎで特異です。
在地では通常4月下旬から5月ですので。

瀬戸・美濃焼と考えられる陶器の手塩皿
今日は瀬戸・美濃焼と考えられる陶器の手塩皿(小皿)の破片が出てきました。
鉄釉が掛かっていました。江戸時代のものでしょうか。






そんな感じでしたので、半畝分だけの整理で日没を迎えてしまいました。気温は3度くらいでしょうか。もう日没前から足先が冷たくって。明日は雨かミゾレ・雪予報なので畑作業は中止です。

イチゴの植え替えの続きはこちらから。
前回のイチゴの植え替えはこちらからどうぞ。

引用文献 : 1978 株式会社主婦の友社『薬草カラー図鑑』わたしの健康別冊
管理者 : Masa
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