2016年11月5日土曜日

週末ファーマー始まります

日本製陶磁器のお話と 

これからは畑のお話も

関東地方の南部と北部の境あたりで、約600㎡(平方メートル=平米)、坪数に換算(一坪約3.3㎡)すると約180坪の畑を借りて農作業をしています。
畑の所在地は、市販の種子のパッケージに印刷されている日本地図での「気候の真ん中」に該当します。種子の販売業者によって区分が「寒地・寒冷地、温暖地、暖地」や「冷涼地・中間地・暖地」のおおよそ3区分に分けられていることが多いですが、その真ん中ですね。気候が似ている地域は「さいたま市郊外」でしょうか。
畑は市の中心地から数キロ離れているだけですが、冬場の夜間は気温が2~3度低くなります。これは、畑の南・西側に規模の大きな林が存在しているため、西側の林に夕日が隠れるのが早く、冷え込みも早まるからです。体感的な日没は1時間早いと思います。冬場の夕方の農作業は、マリンブーツタイプ(長靴)の厚い靴底でも大地の冷気が伝わってきます。



谷津

谷津とは、台地に細めの長い谷が入り込む地形のことです。
縄文時代前期(約6,000年前)の海進期には、谷津に海水が入り込んでいました。現在では海まで数十キロの距離があります。
畑は谷津の先端部に存在します。谷津は湿地になっていることから、昭和時代までは水田として使われていました。現在は谷津の縁辺で里芋などの保水性土壌を好む作物が作られ、水路に近い場所は、ヨシ(葦)とセリ(芹)などが生い茂っています。ちなみに、ヨシとアシは同じ植物で、呼び方が違うだけです。だから漢字は同じです。
現在の谷津の水量は、台地からの地下水が少しずつ湧き出して、川へとまた地下水として流れ出る程度です。水をよく眺めると、木の葉の小さな動きなどで水流が僅かながらあることが分かります。
谷津の水流
谷津の水流

谷津に棲む水生生物で発見できたのは、スジエビとアメリカザリガニですね。
以前、一坪の田んぼを湿地帯に作ってみたのですが、アメリカザリガニの巣となってしまいました。巣穴を掘られ、若い稲の根元を喰われて三割近くが被害にあって駄目になりましたが、ある程度稲が成長すると食害がなくなっていました。固いのはお口に召さないのか、他に動物質の物の捕食がメインになったのでしょうか。その後、実る前はイナゴに葉を喰われ、実った数少ない稲穂はスズメに喰われて収穫ゼロです。網で簡単な防御はしていたのですが、向こうが上手でした。無農薬有機栽培のお米は美味いのでしょうねぇ。
実験田んぼ
実験田んぼ

今度田んぼを作るときには、あぜ(畔)ガードをします。これで田んぼを囲えば畔と田んぼの境が補強されて、しかもアメリカザリガニが入りにくくなります。畔からの深さと高さは、アメリカザリガニが乗り越えられない高さに設定して、そうすると深さは決まってしまいますが。地上からの侵入防止優先です。
他の水生生物では、期待していた巻貝のカワニナは残念ながらいないようでした。谷津の水が流れ込む川の下流部では、ホタルの生息地を復活させていますので、ここでも近いうちに試みたいと思っています。
あ、農作業のお話は次回に。







管理者 : Masa
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